小学生のバッティングを見ていると一番多いのがバットが外から出てくる打ち方です。
子供達に「インサイドアウトって知ってる?」と聞いたら、ほとんどの子は「知ってる!バットは内から出してこうやって」などと答えてきます。
でも...その打ち方が出来てないんですよね。
今の子供達は物凄く情報は持っています。私が小学生の頃はインサイドアウトなんて言葉知りませんでしたから。
子供達は情報が頭にあっても自分の体の使い方はわかっていない子が多いです。どうしても腕の力で打とうとして力んでしまい、体が開く。
インサイドアウトを矯正する方法は色々あります。しかし小学生の場合は、どの方法もなかなか身に付けるところまでいかないです。だから今でもこれだけ外から打つ子供が多いのではないでしょうか。
どうしてもインサイドアウトで打てない小学生のために私が教えているコツを紹介します。練習方法は色々ありますので、これから紹介する練習方法は、小学生への一つの指導法として引き出しに入れて頂けたらいいかと、是非参考にしてみてください。
Contents
インサイドアウト
まずはインサイドアウトについて簡単に説明します。
インサイドアウトとは
インサイドアウトとはその名の通りバットがインサイド(内側)からアウト(外側)に出てくるということです。
野球未経験の親御さんのために確認しますが、子供のスイングを見てインサイドアウトでバットを振れているかわかりますでしょうか?わからないですよね。それは当然です。
そこで未経験者の方でも簡単に子供のスイングを確認できる方法を紹介します。
インサイドアウトで振れているかの確認方法
この確認方法は、我が家で息子が幼い頃にずっとやっていた方法です。
まずはバットの芯にビニールテープを巻きます。そして30cmほどの長さでいいので地面にも真っ直ぐに貼ります。
地面に貼ったテープがボールの軌道と思ってください。そのテープの上を振るだけです。
親御さんは軌道の来た正面か真後ろで見て頂きます(ピッチャー側かキャッチャー側です)。
そして子供にバットを振ってもらうのですが、インパクトのポイントにバットが来るまでに地面のテープよりバットのテープが外側に出てからインパクトのポイントに来ていたらインサイドアウトで打てていないということです。
置きティーなど置いて振ってみたら、さらにわかりやすいです。
バットのテープが地面のテープを越えていないかを確認するだけです。
簡単な確認方法ですので一度良ければやってみてください。
ドアスイング
ドアスイングとは
ドアスイングというスイングが、先ほどの確認方法で言うと地面のテープを超えてからインパクトのポイントに振るスイングのことです。
野球経験者ならわかると思いますがこのドアスイングは恐怖でしかないのです。なぜならこのドアスイングをしているとほとんど打てないからです。
たまには中途半端なスピードの内角の球を引っ張って打てることはありますが、残念ながらそれ以外は凡打の山となってしまいます。
ドアスイングの原因
小学生でこのスイングになってしまう一番の原因としては力みです。力んで体が開いてしまったり、顔がレフトスタンド向いたり、あとはバットのヘッドが下がってしまったりすることです。
それ以外には私は胸椎が動いていない打ち方といつも言っていますが胸・肩・肩甲骨辺りの上半身が腰と一緒に回ってしまう打ち方をしてしまうからです。この打ち方はバットが出てこないので見たらすぐにわかります。
この胸椎の動きに関してはまた別の機会に記事を書く予定です。
インサイドアウトで打てない時の矯正法
ここからが本題です。
ドアスイングでは打てないのはわかった。インサイドアウトが大事なのも知ってる。色々と矯正方法調べてやったけどなかなか出来ない。
こんな方のために向けて今回の記事を書きました。
これはあくまでも、どうしてもインサイドアウトで振れない小学生の応急処置の方法です。感覚を覚えたら他にも色々と方法があるので練習していきましょう。練習方法はまた別の機会に書きます。
では左バッターを想定して書きますので右バッターの方は腕は逆で考えてください。
まずはポイントは3つありますので、それぞれ説明していきます。
右肘を90°に曲げて振り出す
これが今回一番大事なポイントです。
構えはいつも通りに構えて、振り出しの際に右肘を90°に曲げて振ることだけを考えてください。
そして肘をボールにぶつけていくイメージで振ります。
これだけかと思いますが、ドアスイングの子供はほとんど肘が突っ張ってバットが遅れて外から出てきます。
バットが下から出て来たり外から出てくる選手にグリップエンドをボールにぶつけるイメージで振るといった指導はよく聞きます。
まさに正論と私も思いますが、小学生にはそれは頭ではわかっていても体がついていかないです。
ドアスイングの子供は肘が突っ張ってしまうので、まずは肘を意識させましょう。
この時に注意しなければいけないのは肘が上に向かないようにすることです。上に向くと脇は空いて手首が伸びてヘッドが下がり過ぎます。
力み過ぎて肘関節が固まって突っ張ってしまってるのをまずは緩めなければいけませんので肘を90°に曲げて肘をボールにぶつけるイメージを持ちましょう。
左手はグリップを握らない
右肘を上手く使えても左手に力が入ってしまうとドアスイングになる可能性があります。
それを防ぐために左手は手の平でグリップを押して、指は離しておきます。
左手の平でグリップを押す
右肘を曲げることで体が開きやすくなったり、背中側に腕を引くようにドアスイングで振る可能性もありますので、左手でグリップをセンター方向へ押し出すように振りましょう。
フォロースルーは前に大きくを意識しましょう。
左手の押し出しに関しては以前も書いていますので参考にしてみてください。
この3つのポイントを意識して素振りやティーバッティングで練習しましょう。
ドアスイングが直らない小学生には、まずは肘を意識させていくことが大事です。肘が曲がればインサイドアウトに近づくか綺麗なインサイドアウトのスイングになってきます。
ドアスイングを矯正するために、色々な方法で練習してきましたが、この方法なら子供達もインサイドアウトを自然に体で体感できるのでオススメの練習法です。
是非参考にしてみてください。
まとめ
どうしてもインサイドアウトで打てない小学生の対処法としては、3つのポイントがあります。
- 振り出しは右肘を90°に曲げる
- 左手はグリップを握らず手の平で持つ
- 左手の平でグリップを押してフォロースルーを大きくする。
早くインサイドアウトで打てるようになればもっともっと子供の活躍を見ることが出来ます。
出来る限り私も色々な練習方法を書いていきますので、是非参加してみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。