速く走る練習法 跳躍力を鍛えよう

今回は足を速くするための練習法【跳躍力編】です。

まだ下の記事《【少年野球向け速く走る練習】走力は武器になる》を読んでない方は先にこの記事をご覧ください。記事の中で速く走るための3つのポイントを紹介しています。今回はポイントの一つの『跳躍力』を鍛えるためのトレーニングとなります。

速く走るためのポイント【跳躍力】

人間が走る時には跳んでいる自分の体重が地面に当たって大きく進行方向に弾むことによって体が移動していきます。

空気が入ったボールがポーンポーンと大きく前へ弾んでいくイメージです。

ボールのよくに体を弾ませるためには、地面に足がついた瞬間に膝や足首などの関節を上手く使える姿勢を取れるようになる。その上で自分の体が最も良く弾む方向やタイミングを体が知っていて使えることが大事です。

今回は自分の体が地面から大きく弾む感覚を身につけたり、弾むために必要な跳躍力を鍛えるトレーニングを紹介します。

基本的な立ち方

まずは速く走るために一番大事なことが、前に進むために地面から得た力を逃さず使える姿勢を作ることです。

簡単に言えば『体を真っ直ぐにする』こと。まずその姿勢を身につける必要があります。

イメージは上から頭を紐で吊られてるような感じです。

普段より少し背が高くなったつもりで背筋を伸ばし、顎を引き、肩の力を抜きます。これだけのことですが意外と普段から出来ていなかったりします。日常から常に意識するようにしましょう。

ポイント1

まずは足を90度に開いてしゃがんでください。足の角度を保ったまま、上から頭を引っ張られるイメージで立ってみましょう。

ポイント2

次に、両手を体の後ろで組んで胸を張ります。そして、胸を張ったまま手を離して肩の力を抜きます。

ポイント3

90度に開いていた両足のつま先を閉じ、顎を首の方に引きます。

肩の力を抜き、頭からかかとまで1本の棒が入ってるようなイメージで体に軸を作り、体を保ちましょう。

この姿勢が基本的な立ち方です。

跳躍力を鍛えるトレーニングを6個紹介しますので無理をしない程度でトレーニングしていきましょう。

ジャンプ練習①

『走る』とは『片足で交互に跳んで前に進む』ことです。跳ぶこと、つまり体を弾ませることが上手になる練習です。

まず両足で真っ直ぐ上に連続ジャンプする練習です。

『基本的な立ち方』の姿勢のまま体を弾ませます。母指球(親指の付け根)付近で地面を押すことがポイント。下半身に硬めのバネが入ったイメージを持って短い接地時間でしっかり地面を押して体を弾ませます。

トレーニング:20回×3セット

ポイント1

顎を引いて胸を張り、上から頭を吊られてるイメージの姿勢で、体を真っ直ぐ真上に弾む。

ポイント2

着地する時はかかとがつかないように意識し、母指球の辺りで地面をしっかり押す。また膝が深く曲がらないように注意すること。

ポイント3

跳ぶ時は両足に硬めのバネが入っているイメージで体を弾ませる。上手く真上に跳べるようになれば徐々に大きく体を弾ませる。

ジャンプ練習②

ジャンプ練習①に負荷をかけた練習となります。

2人1組となって一方が負荷をかけることでより体が弾んでいく感覚が体感することが出来ます。

ジャンプ練習①と同じように連続ジャンプする人の両肩を補助者が後ろからジャンプのタイミングに合わせて下方向に押し、ボールをドリブルさせるように弾ませる練習です。

トレーニング:10回×3セット

ポイント1

跳ぶ人はジャンプ練習①と同じジャンプをします。補助者は後ろからジャンプのタイミングに合わせて両肩を下方向に押して、跳ぶ人をドリブルさせるように弾ませる。

ポイント2

両肩を上から押されることでジャンプ練習①よりも負荷がかかりますが、跳ぶ人はこの力に負けないように、しっかりと着地して体を弾ませます。この時も膝が深く曲がり過ぎたり、かかとがつかないように注意すること。

ポイント3

真っ直ぐの姿勢で行うこと。自分の体が一本の棒になったイメージで行います。また、補助者の押す力加減でさらに大きく弾ませることも可能です。跳ぶ人はボールになったつもりで自分の体を軽快に弾ませよう。

ジャンプ練習③

かかとを上げて母指球の辺りで軽く跳ぶ練習です。これは皆さんもよく知っている『なわとび』が効果的な練習となります。

縄を持った両手は自分の体から離さずに構えて回し、体を真っ直ぐに保ったまま跳びます。

短い接地時間の中で地面を母指球でしっかり押す感覚を高めます。

トレーニング:100回連続

ポイント1

真っ直ぐの姿勢で行うこと。自分の体が一本の棒になったイメージで行います。

ポイント2

着地はかかとを上げたまま母指球の辺りで地面をしっかり押して体を弾ませ、回ってきた縄を跳びます。

ポイント3

目線は真正面に向けることで頭の位置を真っ直ぐに保つことが出来ます。顎をやや引き気味にすることを意識する。

ジャンプ練習④

走っている時に足を地面につけたらすぐに前に出す動きを身につける練習です。

この動きは足の回転を速めるのにとても重要な動きですのでしっかり習得しましょう。

連続ジャンプの中で、着地後、片方の足だけを上げる動きを交互に行います。

リズムとタイミングが難しいですが体を自在に操る能力が高まります。

トレーニング:30m

ポイント1

両足でジャンプして前進していきますがこの時両足で着地したあと片方の足の膝を曲げて浮かせるようにして、もう一方の足は伸ばしたままの状態で前に弾んでいきます。

ポイント2

膝を曲げて浮かせる足は左右交互に行います。膝が曲がっている足よりも伸びている足の方が地面を強く押すことが出来るので自然に前に進んでいきます。

※足は上げるより膝の力を緩めて膝下を浮かせるようなイメージを持ちましょう。

ポイント3

足を浮かせるタイミングに合わせて腕も大きく振る。膝を曲げて足を浮かせる時にその足と反対の腕を前に振りましょう。『タタン、タタン』という足音になっているか確認しましょう。

ジャンプ練習⑤

一歩ごとに大きく弾むための筋肉を鍛えます。

跳ぶ方(踏み切る)の足を1回ごとに空中で自転車のペダルを漕ぐイメージで大きく回して着地します。

※同じ足で連続して跳んでいく練習を『ホッピング』と言います。

トレーニング:20m

ポイント1

ジャンプした足は自転車のペダルを漕ぐように空中で回します。足を回転させるだけの滞空時間が必要となるため1回ごとのジャンプは自然と大きくなります。

ポイント2

同じ足だけで跳び、しかも空中で足を大きく回すことからバランスが取りにくいです。動きに合わせた腕振りでバランスを取りましょう。

ポイント3

ジャンプする足はかかとがお尻の方に引きつけ、腰の前にあるボールを膝蹴りするイメージで前に出して行く。

これを左右交互に同じ本数を行いましょう。

ジャンプ練習⑥

より走りに近い状態で前に進む筋肉を鍛えます。

両足を揃えた状態から1・2・3・4と左右交互に片足で跳び、5歩目を両足で着地します。

一歩ごとを大きく跳びます。

足の力だけで跳ぶのではなく腕を大きく使い、全身で跳びましょう。

これが出来るとバランスを崩すことなく体を大きく前に弾ませていくことが出来ます。

トレーニング:5歩×5回

ポイント1

両足を揃えた状態から踏み切って1〜4歩目を左右交互に片足で跳び、5歩目を両足で着地します。

ポイント2

足が地面につく時にタイミングを合わせて両腕を振り込み、両肩と腕を使って空中で体を引き上げるようにすると大きく前に進めます。

ポイント3

前に跳ぶことより一歩ごとに大きく上に跳ぶことを意識する。3・4歩目になるとスピードもついてくるので着地した時に足の衝撃に負けないようにする。

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