子供の成長過程で速く走るためには、自分の身体を思い通りに動かすことが出来なければいけません。
小学生低学年頃が、最も身体を動かす能力が身に付きやすく正しいフォームを覚えれる年代です。もちろん、高学年や中学生でも遅くはありませんので是非参考にしてみてください。
今回は《【少年野球向け速く走る練習】走力は武器になる》記事の中で速く走るための3つのポイントを紹介しています。今回はポイントの3つめの『地面反力』を鍛えるためのトレーニングとなります。
速く走るポイント【地面反力】
走っていて足が浮いている時は体を前に進めていく力は得られません。前に進めていくためには足が地面についている時だけです。
この時にしっかりと足で地面を押し切る力を地面反力と言います。
地面を蹴るタイミングが早過ぎてしまうとブレーキをかけることになり、遅過ぎてしまうと地面を蹴り過ぎてしまい交差する動作が遅れます。
地面は体の真下で蹴るのが最も最適なタイミングです。
走ってスピードが出てくると地面を蹴る時間が短くなってきますので、タイミングを外さずに短時間でしっかりと地面を蹴って地面反力を得ることが必要となります。
地面反力を鍛えるトレーニングを紹介していきます。
地面反力トレーニング①
地面反力トレーニング①は、走りながら3歩目でジャンプを繰り返すトレーニングです。
まずは右・左・右足で地面を蹴って前にジャンプします。左足で着地し、左・右・左足でジャンプ。これを繰り返して地面を蹴ることを意識して繰り返しましょう。
約100m×3本を行いましょう。
①1・2・3のリズムで走って3でジャンプしましょう。その時は腕をしっかり使ってタイミングを合わせるのがポイントです。
②前にジャンプする時は踏み切る足でしっかりと地面を蹴りましょう。出来る限り大きく前に進むようにジャンプします。
③ジャンプした足の膝はしっかりと前に出していきます。目の前に壁をイメージして膝で蹴破る感じで走りましょう。
地面反力トレーニング②
地面トレーニング②では①で行った前にジャンプだけを繰り返して走ります。
地面を蹴る感覚を養うとともに、着地した時に体を支えるバランスや筋力を鍛えるトレーニングとなります。
このトレーニングでは、大きく前に飛ぶこととスピードをつけて走ることを意識して行いましょう。
50m×3本を行いましょう。
①一歩ごとにしっかりと地面を蹴って大きく前に進みます。姿勢は真っ直ぐしてバランスも意識しましょう。
②着地した際に膝が曲がり過ぎて力が逃げないように注意します。地面についている時間が長くなり過ぎないようにしましょう。
③ジャンプは上にするのではなく前にジャンプするよう意識します。その時に体のバランスや姿勢を保ち体を大きく使って行いましょう。
地面反力トレーニング③
地面反力トレーニング③では膝を伸ばして弾みながら走るトレーニングです。
弾む時は母指球でしっかりと地面を蹴って体を弾ませるようにして走ります。
このトレーニングは30m×3本しましょう。
①両膝を伸ばしたまま交互に体を弾ませて前進していきます。この時、上半身が後ろに反らないように注意しましょう。
②地面を蹴る時は母指球で蹴るように意識します。また、両腕も大きく使って走ることを忘れないようにしましょう。
③前進していくにつれてスピードも上がってきます。膝を伸ばしたままでは交差動作が難しくなるので体がバランスを崩さないように体をコントロールしましょう。
地面反力トレーニング④
地面反力トレーニング④は腰を落として重心を低くしながら走ります。
重心を低くしているため地面をしっかりと蹴らなければ前に進みません。
意識して地面を蹴り走ることを意識しましょう。
①少し腰を落として重心を低くした状態で走ります。この時に上半身は真っ直ぐした姿勢を意識しましょう。
②重心を低くしているため意識的に地面を強く蹴らなければ前に進めません。普段以上に地面を強く蹴る意識を持ちましょう。
③重心を落として走るための足だけに意識がいき過ぎないように腕も大きく振るようにして走りましょう。
地面反力トレーニング⑤
地面反力トレーニング⑤は坂道ダッシュです。
坂道を駆け上がることで自然と負荷がかかり、地面を強く蹴るトレーニングになります。
適度に前傾姿勢をとり地面を蹴った時に体が後ろに反らないように注意しましょう。
30m×3本を行いましょう。
①坂道をダッシュするには平地で走るよりも後ろ足でしっかりと地面を蹴らなければ前に進めません。つま先の最後まで地面を蹴ることを意識しましょう。
②坂道をダッシュすると足が上がらなくなりますので膝をしっかりと上げることを意識します。
③腕をしっかり振ることも意識しましょう。腕を大きく振ることで自然と肩が引き上がってきますので良い姿勢を保つことが出来ます。